huruyama blog

学びや子育てやホームスクールなどなど 古山明男さんのコラムが大好きなので ご本人の許可を頂き紹介しています。

教育

授業とは

古山です。 授業というのは、何かをできるようにさせるためにある、と思われています。 そうじゃないと思います。 授業というのは、人が人に親切にするとはどういうことかを、実際に伝えることだと思います。 *************************古山明男

「怖かったねえ」と撫でさすること

古山です。 現実的に役に立つ話をします。いささかあてずっぽうではありますが、当たる確率は高いです。 子どもが教育上の問題を起こしていて、その理由がよくわからなかったら、恐怖のためだと推定するのです。 そして、子どもの恐怖を和らげるよう、子ども…

ワサビ

古山です。 Nさんが、今の教育は、罰ゲームみたいなものを無理して身体に流し込んでいるのではないか、と刺身とわさびを例に出していました。 私も、今のふつうの教育は、生きるために大事なものを忘れてしまっていると思います。それで子どもがつまらながる…

心にうそがないこと

古山です。 昨日、長年森の中での自主保育をやってきた人と話をしていました。「自主保育のよいところは、子どもに『ありがとうは?』、『ごめんなさいは?』を言わなくてすむことだ。あれは、相手の親に気を遣って言っているだけなのだ。親同士に了解がある…

教育のための原則

古山です。 子どもたちは、永遠の世界からやってくる知恵のようなものは持っていますが、この世界のことはまだ知りません。この世界のことに関しては、大人たちの支援が必要になっています。その支援が教育というものだと思います。 教育のための原則がある…

学校信仰は終わる2

日本の学校信仰は感情と感覚に直接に刷り込まれている何かだと思います。学校からはずれると、ドーンと不安になります。それは理屈を超えているから、信仰と呼びたくなります。 どこの国でも、その国特有の画一的なものがあるものです。同調しない者を爪弾き…

学校信仰は終わる

古山です。 学校には、いいところも、悪いところもあります。 しかし、これは学校が絶対に間違っていると思うことがあります。学校が信仰の対象になっていて、学校なしでは人生が成り立たないように信じられていることです。「来ないと人間がダメになる」「…

子供に教えると親子げんかになる理由 2

古山です。 家庭教育の特徴は、お互いに距離が近くて、感情のこもったやりとりをしていることです。それが悪いということではありません。人間のもっとも教育されなければならないところに、手が届くということでもあります。 親が子どもに教えて、学校と同…

子どもに教えると親子げんかになる理由

古山です。 親が家庭で子どもに勉強を教えると、まあ、7割方は親子喧嘩で終わるものです。 それが相場ですから、親子喧嘩になったことのある方は、どうかご安心ください。親子のことですから、そう後にまで持ち越すことはありません。しょっちゅうブーブーキ…

お役所仕事の教育

古山です。 いまの義務教育は、教育というよりお役所仕事です。出席や卒業の形式を整えることが至上目的になってしまっています。 教育することが卒業証書を得ることにすりかわった。学ぶことが、教室に座っていることにすりかわった。 憲法の言う「義務教育…

おいしさ、おもしろさ

古山です。 私は20代のころ、断食に興味を持って、よくやっていました。最初の2,3日が過ぎると、実に気持ちがいい。何も食べないでいると、身体がすっきりするし、頭も明晰になります。食べ物を消化すること自体が、身体に負担になっているのですね。 生…

最近のこと

古山です。 火曜日の有栖川宮公園で、小さな子どもたちを引率したグループとよく出会いました。この中に、子どもと遊んでいるときの、間合いの取り方、身のこなしの上手おな兄さんがいるから、話を聞いたら大学4年生でした。昔から、このグループのお手伝い…

教育って

古山です。 覚え込ませようとしない。 達成させようとしない。 よいこと、素晴らしいことを子どもと分かち合う。 困ったこと、悲しいことをいっしょにくぐり抜ける。 そうすると、子どもも変わる、大人も変わる。 教育って、そういうことなんだと思います。 …

遊びを充実させることが一番の学び

古山です。 昨年9月に「おるたネット」が主宰した、汐見稔幸講演会での、汐見氏の発言からです。汐見氏は、白梅学園大学学長、東京大学名誉教授。 幼児教育で先行していることなんですが、幼児教育では、しばらく前から遊びを中心に据えるという方針に変えて…

取り繕い方を教えるのではなく

ある、公立学校の先生も、シュタイナー学校の先生もしたことがある人が言っていました。「何教育ということに関係なく大事なことがある。それは、子どもが取り繕わなくて済むことだ」 私自身、外面的には優等生でした。しかし、学生運動の嵐が吹きすさぶ大学…

普通教育機会確保法第3条(三)

古山です 法律の解説の続きです。 (理念)第3条 三 不登校児童生徒が安心して教育を十分に受けられるよう、学校における環境の整備が図られるようにすること。 これは、不登校児童生徒を学校に来させるように、ではありません。学校に来るならば、もう不登…

普通教育機会確保法第3条(二)

古山です。 「教育機会確保法」は、不登校を現実と認めて現状のまま支援せよ、という主旨の法律です。私たちにとって、影響の大きい法律です。その重要な点をまとめています。 (理念)第3条二 不登校児童生徒が行う多様な学習活動の実情を踏まえ、個々の不…

普通教育機会確保法第3条(一)

古山です。 第3条のはじめの3項目を読んで、どんな印象を持たれましたか。 不登校の子どもを護ると言っているのに、これは、学校に来なさいというのが基本になっているじゃないの? そんな印象を持ちませんでしたか。 たとえば、一の「全ての児童生徒が豊…

普通教育機会確保法第3条

古山です 硬い話になってもうしわけないのですが、すこし、法律の条文に立ち入らせてください。学校外での教育をしようという人たちにとっては、たいへん影響の大きい法律です。 この、第3条が基本的なところを決めています。5項目あるうちの最初の3項目を…

子供の発達経路

古山です。 ある、算数の得意でない子に8歳くらいからずっと算数を教えていました。 11歳くらいになって、ふつうに式を書いて計算するようなことも、「できた、おもしろい」と感じるようなところにきました。学校を嫌がって行かなかった子ですが、この子に学…

説諭主義でなく

古山です。 保育園、幼稚園、学校などで、子どもがまずいことをしたときに、「ごめんなさい」を言うまで、とことんお説教することがよくあります。場合によると、ごめんなさいを言うまでどこかの部屋から出さなかったりします。 あれは、間違っていると思う…

犬のしつけ 人間のしつけ

古山です。 ひょんなことで、生後8か月のヨークシャーテリヤをうちで預かることになりました。かわいいですねえ。少ししつけようと、ネットやら本やらを調べました。人間の子どものしつけと同じだなあ、というところと、人間と犬は違う、というところがあり…

傷を癒すこと

古山です。 大人たちは、多くの心理的な傷を負って生きています。 子どもたちもです。 傷に応じて、私たちは、防御的になり、あるいは攻撃的になり、あるいは鈍感・無関心になります。 私たちは、自分の傷を癒すことができるでしょうか。子どもたちの傷を癒…

焦るとき

古山です。 つくばにあるインターナショナルスクールを見学させてもらえ機会がありました。案内してくれる人と、つくばでの駅で待ち合わせることにしていました。 時間に余裕を持って出たつもりが、間の悪い時には、間の悪いことが重なるものです。駅まで車…

評定からの自由

古山です。 私の塾の部屋に、絵が飾ってあります。来た人が、「いい絵ですね。誰の絵ですか」と尋ねてくれると、「ふふふ」と言って、私が自分を指さします。ちょっと得意になれますね。嬉しいですね。 「これなら、絵本にしたらいいのに」よく、そう言われ…

遊び 評定からの自由

古山です。 子どもは遊びで育ちます。子どもたちが遊びの中で見せるあのエネルギー、創意工夫。すごいですね。これこそが一人一人の生きる力であり、また、社会がもっとも必要としているものだと思います。 では、遊びとはなんでしょうか。いろいろな面から…

ホームスクールが法的にも正当であること

日本では、「学校教育法」という法律に、ある年齢の子どもは学校に就学しなければいけない、と書いてあります。そのため、ホームスクールが法的にも正当であると主張するには、「学校教育法」の上位にある法律や国際条約を持ち出します。その中でも、もっと…

7歳という時期

古山です。 シュタイナーの言う7歳の時期は、子どもにどのような変化が起こるのか、個人的にお尋ねを受けました。一般的なことなので、MLで書きます。 シュタイナーは、人間の成長に7年周期があると言います。 人間の肉体と重なって、エーテル体と呼ばれる体…

不定形学校の構想

古山です。 いま、ホームスクールをなさる方たちのために、「不定形学校」を作ることを考え、情報を集めたり、交渉したりしています。 子どもたちが基本的には家で自由に過ごし、週に2,3回~数回くらい、習い事や遊びの集まりに出かけていく、というくらいが…

評定ではなく

古山です。 学校のしていることで、「これは違うなあ」と思うことがあります。それは、子どもの学びを成績にして評定することです。 ふだんの生活の中での学びを考えてください。 自転車に乗るのだったら、最終的な目的は、自転車を乗りこなせることです。だ…