huruyama blog

学びや子育てやホームスクールなどなど 古山明男さんのコラムが大好きなので ご本人の許可を頂き紹介しています。

哲学

上手にやりたいと投げ出したい

古山です。 もう一度、明けましておめでとうございます。 犬歳にちなんで、犬の絵を描きました。添付しますが、見れますでしょうか。 昔飼っていた犬です。ジローくんという名前です。賢い犬でした。写真をもとに、さきほど描きました。 実は、この絵を描い…

失敗してしまったときの気持ち

古山です。 いい天気だし、家の外装でペンキのはがれたところを補修してやろうと思い立ちました。ちょっと手を入れれば、ずいぶんときれいになるんです。 スプレーを片手にシュッシュッとやっていました。小さなところをやるだけだから、汚れる心配もないだ…

恐怖を慈しむ

古山です。 冬型の天気になってきたら、朝からスカッと青い空が広がっています。そこを散歩するのって、気持ちがいいですね。 不登校のお子さんをお持ちの場合、子どもが学校に行かなくなった。将来がどうなることかと、怖かったですねえ。世間からどうみら…

「怖かったねえ」と撫でさすること

古山です。 現実的に役に立つ話をします。いささかあてずっぽうではありますが、当たる確率は高いです。 子どもが教育上の問題を起こしていて、その理由がよくわからなかったら、恐怖のためだと推定するのです。 そして、子どもの恐怖を和らげるよう、子ども…

教育のための原則

古山です。 子どもたちは、永遠の世界からやってくる知恵のようなものは持っていますが、この世界のことはまだ知りません。この世界のことに関しては、大人たちの支援が必要になっています。その支援が教育というものだと思います。 教育のための原則がある…

生きる力と泣く力

古山です。 昨日のお遊び会も楽しかったですね。 子どもの生きる力を育てようとするとき、子どもが泣くことを肯定的に捉えることは、そこからすべてが始まると言っていいくらい大事なことだと思います。 柔道を初心者に教えるとき、まず受け身を教えます。投…

親が支持する

古山です。 教育の大きな根幹として、シュタイナーの言っているこは、傾聴に値すると思います。 7歳までは、模倣することで育つ。 7~14、5歳は、尊敬できる大人の言うことを聞いて育つ。 14,5歳~21歳は、愛することを学ぶ。 では、7~14、5歳期のホームス…

才能教育とはまた違った次元で

それぞれの人間に持って生まれたいろいろな持ち味がある、その持ち味を生かすために生まれてきている、ということを感じます。 これは、単にいろんな才能がある、という意味ではありません。よく「お勉強はさっぱりだけど、スポーツが、絵を描くのが....…

おいしさ、おもしろさ

古山です。 私は20代のころ、断食に興味を持って、よくやっていました。最初の2,3日が過ぎると、実に気持ちがいい。何も食べないでいると、身体がすっきりするし、頭も明晰になります。食べ物を消化すること自体が、身体に負担になっているのですね。 生…

いくつかの短い詩

タゴールの詩集を読んでいて、はっとした短い詩を三つほど。 星は蛍のように見えることを怖れはしない。 神は大帝国には倦むがささやかな花には倦まない。 すべての嬰児は、神がまだ人間に絶望してはいないというメッセージをたずさえて生まれてくる。 (タ…

取り繕い方を教えるのではなく

ある、公立学校の先生も、シュタイナー学校の先生もしたことがある人が言っていました。「何教育ということに関係なく大事なことがある。それは、子どもが取り繕わなくて済むことだ」 私自身、外面的には優等生でした。しかし、学生運動の嵐が吹きすさぶ大学…

ストーリー遊び

古山です。 子どもは、さまざまな遊びをしています。その中にストーリー遊びがあります。子どものストーリー遊びの世界に入り込んでいくと、子どもがたいへん精神的な存在であることがわかります。 子どもが遊んでいるとき、たいてい、何かのストーリーが伴…

傷を癒すこと

古山です。 大人たちは、多くの心理的な傷を負って生きています。 子どもたちもです。 傷に応じて、私たちは、防御的になり、あるいは攻撃的になり、あるいは鈍感・無関心になります。 私たちは、自分の傷を癒すことができるでしょうか。子どもたちの傷を癒…

世界は善である 世界は美しい

古山です。 久しぶりに、シュタイナーの「一般人間学」を読んでいました。シュタイナー教育の基盤になっている人間観を、シュタイナーが連続講演の形で述べたものです。 若いときよりも、「ああ、子どものあれのことを言っているのか」というのが具体的に浮…

評定からの自由

古山です。 私の塾の部屋に、絵が飾ってあります。来た人が、「いい絵ですね。誰の絵ですか」と尋ねてくれると、「ふふふ」と言って、私が自分を指さします。ちょっと得意になれますね。嬉しいですね。 「これなら、絵本にしたらいいのに」よく、そう言われ…

あなたが他人を気遣うとき

古山です。 私は、自分が感じたこと、自分が理解したことだけを語るようにしています。権威者の言葉を語って自分のみすぼらしさを隠すのは、醜いからです。 一人一人の人が、自分の理解と愛情に基づいて生きるときにだけ、新しい世界が始まります。私はそれ…

子どもと内側のつながりをつくる

この日曜日に、神田誠一郎という人の「ブレインジム」という体操のワークショップに参加していました。楠の木学園という障害児のためのフリースクールの学園長をしている方です。 そこで、神田さんがこんなことを紹介していました。 「子どもがいないとき、…

7歳という時期

古山です。 シュタイナーの言う7歳の時期は、子どもにどのような変化が起こるのか、個人的にお尋ねを受けました。一般的なことなので、MLで書きます。 シュタイナーは、人間の成長に7年周期があると言います。 人間の肉体と重なって、エーテル体と呼ばれる体…

子どもは物語を生きている

子どもの精神は白紙である。そこに書き込んでいくのが教育である。 現在の基本的な教育観はそのようなものです。 これは間違いです。子どもを観察すれば容易にわかることです。子どもの精神は白紙ではありません。いつも何かが沸き起こり、流れ出しているの…

発達障害について 2

古山です。 グレン・グールド(1932~1982)というカナダ生まれのピアニストがいます。 天才と呼ばれています。 私が若いころから、この人のレコードは出回っていました。評判がいいからと聞いてみたけれど、テンポがめちゃくちゃゆっくりだったり、速かった…

発達障害について

古山です。 発達障害についてのお尋ねでした。発達障害の原因がなにか、どうしたらいいのか、私にはわかりません。 わからないままに、障害児っぽい子どもたちに、とにかく親切にする、見おろさない、批評しない、を私塾でやってきました。人間として当たり…

学校教育とタイプが違う子供たち

古山です。 小学校の低学年で、学校教育とまったくタイプが違う、無理させようもない、どうにもならない、という子どもたちがいます。こういう子どもたちは、教育を特別にあつらえてあげなければいけない子どもたちなのです。 シュタイナーが、こんなことを…

ジョン・ホルト

古山です アメリカに、ジョン・ホルト(1923~1985)という人がいました。「ホームスクール」という言葉を作った教育運動家です。 ホルトは、「よい」と言われる私立小学校の先生をしていました。そこで彼が見たことは、教室の中で子どもたちがいかに愚かに…

いきる力

朝、目が覚めて、横になったまま、「きょうは、~に行って、~をして、あれとあれに気をつけて....」に入り込みかける。 ああ、そうじゃなくて、いま、別なものを探しているんだ。生きる力を探しているんだ。 身体からやってくる感覚を、なんであろうと…

シュタイナー教育

古山です。 シュタイナー教育のことを、ごく簡単に紹介します。 はじめたのは、ルドルフ・シュタイナーというドイツの哲学者です。この人は、正真正銘の超能力者でした。そして、自分の超能力で知ったことを、人間に役立つ形にしようと、一生を使っています…

子どもは愛のあるところで育てる

古山です。 9月8日(木)のアロマスプーンの会合、午後の科学遊びの会にご参加の方、ありがとうございました。私が話したことのまとめを作りますが、とりあえずのことを。実は、会合の翌日、翌々日と別な用件があって動き回ったもので、いま体力と気力があり…

生きることは学ぶこと

古山です。 雨音がします。エアコンと扇風機の風音、そして涼風。 ちょっと考え事をしていた。そうしたら小さな悲しみがやってきた。じきに消えていった。 いつも「これは良い、あれは悪い」と言っているものが、結論に走るのをやめている。いまは、注意力の…

やる自分とやらされる自分

古山です。 現在の学校教育の最大の問題点は、人間を「やらせる自分」と「やらさせる自分」に分裂させてしまうことだと思います。これは、いつも葛藤を抱えた状態で生きることです。 この分裂をかかえていると、「プレッシャーがかからないとやらない」、「…

課題をこなすことではなく

古山です。 子どもたちの学びと育ちをほんとうに導いているものは、子どもたちにとってキラキラしたものとして現れてきます。だから、子どもたちが熱中して追いかけるのです。キラキラしたものが見えているというのが、かけがえのない子ども時代ということで…

子どもは愛のあるところで育てる

古山です。 子どもは愛のあるところで育てる。 けっきょくは、そういうことだと思います。 学校には、いろんなものが揃っています。タダで子どもを預かってくれて、いろんな物事も教えてくれる。ありがたいことです。 ところが、学校には大きな問題がありま…