huruyama blog

学びや子育てやホームスクールなどなど 古山明男さんのコラムが大好きなので ご本人の許可を頂き紹介しています。

2016-01-01から1年間の記事一覧

図鑑の思い出

古山です。 家と教室を整理していたら、小学館や学研の図鑑が出てきました。 ページをめくっていたら、おもしろいこと。 子どものとき、興奮して見ていたことを思い出しました。ただの絵を見ているのではなくて、お宝を見ている感覚なんです。図鑑に出ている…

かけがえのない子ども時代

古山です。 子どもには、かけがえのない子ども時代があります。 子ども時代には、すべてのものがキラキラして、子どもを差し招いています。子ども時代には、大人を絶対的に信頼することができます。子ども時代には、将来に対する心配なしに、全身で生きるこ…

勉強を教えると親子バトルになるのは必然か?

つくばのほうに招かれて、「自由な教育」について話をさせてもらいました。 質疑応答をするうちに、 「子どもに勉強を教えると、かならず親子げんかになってしまいます。ホームスクールなど無理そうです」 というものがありました。 いやあ、そうなんですよ…

テスト対策ではダメ

古山です。 アメリカで2002年に「落ちこぼれゼロ法」(No child left behind)という法律ができて、読み書き、数学などのカリキュラムを学力テストで測定し、その点数に応じて、学校に報奨金を出したり、改善命令を出すようになりました。学校では、テスト対策…

本年もよろしくお願いいたします

古山です。自宅で、健康に正月を迎えております。本年もよろしくお願いいたします。 「これがクリエイティブな状態だ」と思うことを、自分で体験しました。それは、子どもの自然な状態と同じなのです。それはまた、学ぶことの本質なのだと思います。 その日…

緊急カンフル剤としての愛

古山です。 ここのところ、首と肩が痛くて上がらず、ついでに胃の調子もよくなくて低空飛行していました。 そうしますと、やらなければいけないのだけど、そのままにしてしまうことが多くなります。「ああ、やらなきゃいけないよねえ...」と言いつつ、で…

いくつかの学校神話

学校に行かないことへの恐怖が世の中にたくさんあり、多くの人が学校に行かない子どもたちのことを心配してくれます。 でも、そのほとんとが、はっきりした根拠のない神話なのです。 すべての人が、どんな無理をしてでも学校に行かなければならなかった。無…

秩序について

数日前のことでした。台風が過ぎ去り、秋晴れのいい天気です。 いい天気だな、と窓から見回し、段ボールを重ねて紐をかけ、ゴミ出しの場所に持って行く。身体がすっすっと動く感じで、「やらなければならない」感がありません。 朝の斜光線に木々が鮮やかで…

ホームスクールについて

音楽会で、ホームスクールについて関心のある方、これから始めるかもしれない方とお話しすることが多かったので、ホームスクールの説明をしていました。 ホームスクールは、どんなやり方をしてもかまいません。それぞれのご家庭の方針を大事にすべきです。 …

映画「みんなの学校」

「みんなの学校」という映画を見ました。大阪のある小学校が、特別支援学級でなく普通学級に障害児や問題児を受け入れて、みんなを伸ばしていくというドキュメンタリーです。 いい映画でした。演技無しの、実際の先生や生徒の気持ちがたくさん出てきます。撮…

キラキラしたもの

子どもの眼って、キラキラしています。そして、キラキラしたものが見えています。 子どもにとって、生きるということはキラキラしたものを追いかけることです。すると何かしら自分の中に新しいものが湧いてくるのです。 私は、虫を捕まえたり飼ったりするの…

甥とのホームスクール(2)

前回、甥とのことを少し書きました。 うちのホームスクールもけっこう悪くなかったんだ、と心から思えたもので、思わず書きました。 ずっと、あれも出来なかった。これも足りなかった、という思いの方が多かったのです。 人が育つのは、生活の仕方によってだ…

甥とのホームスクール(1)

この週末に甥がやってきました。 27歳。小学校5年生からホームスクール。私の妹の息子なのですが、田舎でホームスクールをするのは世間の目があるから、とうちに転がり込んでいました。 いまは就職して、つくばに住んでいます。うちに15年ほど住んでいたの…

小学校低学年の頃

古山です。 私の小学校低学年の頃のことを書きました。 よく、なんとかなったものだと思うのですが、なんとかなった理由はこんなことじゃないか、というのが二つあります。 一つは、人間一人一人に配信されている「音楽のようなもの」に波長を合わせていたこ…

小学校低学年のころ(1)

古山です。 自分の小学校低学年の時代を思い出します。 よくなんとかなったものだ、と思います。 不登校すれすれでした。 でも、当時は「学校に行かないこともあり得る」なんてことは誰も頭に浮かばない時代でした。 それは、見知らぬ外国の街中に、いきなり…

柔和で親切であることと自由

古山です。 暑いですね。 最近、子どもへの接し方が柔和で親切であることが大事であることを、実感しています。 「これは、こういうことなのだ」 「こういうことをしてはいけない」 「こうすべきだ」 このようなものが、脅しを伴わず、深い理解に基づいてい…

音楽のようなもの

目を覚ますと、日曜の朝でした。 窓を開けると、朝日を受ける家々と木々がありました。すべては静かで美しかった。それがみんな、感覚の中に流れ込んできた。思わず外にでたくなって、軽い散歩。 鳥の声が澄んで聞こえる。世界全体が、音楽のようなものにひ…

浜にて・ホームスクールお遊び会

浜に行って、帰ってきたところです。 なんだか、とても、楽しかったです。 3家族で、子どもは9歳を筆頭に8人。 潮干狩りのつもりだったのが、子どもたちが海に入ったら、そのままもう服を着たまま水につかってしまい、海水浴になりました。 波打ち際で、子ど…

無題

「三つ子の魂、百までも」と言って、脅してでも罰してでも、しつけなければいけないと信じている人たちがいます。 まちがいだと思います。後年、子どもの自由を奪います。 脅したり罰したりする必要はないんです。子どものほうから、合わせてくるものです。 …

面白がりの燃料補給

ホームスクールは、どんなやり方をしてもいいのですが、自宅で親が教師になって教えきるようなタイプは、ふつうはできっこないです。 子どもはいろんなものを面白がります、やりたがります。それとダンスを踊りながら、楽しく日々を送ってしまう、というのが…

幸福感、充実感

古山です。 子どもはすごいエネルギーを持っています。次から次へと興味関心を持って、休むことなく何かしています。 どうして?子どもは、「いま、ここ」に生きているから。 昔からの賢い人たちが、幸せになりたいなら「いま、ここ」に生きなさい、と言いま…

どうして学校に行かなければいけないの?

古山です。 信濃毎日新聞という地方新聞にコラムを寄稿しています。きょう掲載の記事を、こちらのMLにも出します。 どうして学校に行かなければいけないの? ほんとうにそんなにいい所なの?この問いをずっと持っていました。小学校1年生になったときから、…

文学の勉強

古山です。 Uさんのお嬢さん(中1年齢)から、文学の勉強方法を尋ねられました。思うところをお答えしました。 それは、誰にでも当てはまることなので、いささか加筆したものをMLにも紹介します。 > 文学はどういうことをするのか、文学を自分で勉強してい…

無題

子どもが自分からいろんなことを学ぶようにするのに、これが一番大事なことだ、と私が考えることがあります。 それは、子どもといっしょにいるときに、 「あれ、きれいだねえ」「これ、おもしろいよ」「これ、すごいね」というような感じたら、それを口に出…

結果求めず自由な時間を

知識を伝えては、マルやバツや点数をつけている教育は、卑小だと思います。どんな知識にもそれ自体の生命があり、子どもの中で熟成していくものです。 中学生の息子を持つあるお母さんが教えてくれたことです。その子が寝る前に布団の中でこう言いました。 …

いじる おもしろがる

昨日、17歳の男の子と遊んでいました。彼は、中学を不登校で過ごしました。ようやく、外に出る恐怖が薄らいだところにいます。 彼がやりたがることをサポートします。お勉強も少し教えます、といって隔週で授業めいたことをしています。 授業と言ってもい…

子ども時代とは、輝きを追うこと

子どもを、与えられた課題をこなす生活に追い込むのは、自然の条理に反しているなあ、と感じます。 子どもには、いつも輝くものが目の前に現れてきます。それを追いかけているだけで、子どもは身体も精神も成長していきます。 ボールをうまくさばけるように…

母のこと

最近、自分の母親のことをよく思い出します。 胸に抱かれたいと思います。 10年前だったら 「もう、抱っこしてもらってどうこうなるようなトシじゃないしねえ」 と言っていたでしょう。 でも今は、素直に抱いてもらえると思う。 母が私にしてくれたことで、…

元気になるとき

子どもが、なにかのかげんで、溌剌としてきて、いい表情でなにかやっている。 そんなことがありますよね。 自分がそういうことになって、 ああ、本人の立場からするとこういうことなんだ、 っていうことがありました。 忘れないうちに書いておこう。 先日、…

競争は教育に適しているか

なぜ、こんなに教育問題がおこるのか? 脅し、辱め、褒美で釣って子供に教え込もうとするから。そして、競争させるから。 セールスの世界では、競争は当たり前だ。セールスマンの個人成績が張り出される。優秀者には報奨金が出される。成績の上がらない者は、…