huruyama blog

学びや子育てやホームスクールなどなど 古山明男さんのコラムが大好きなので ご本人の許可を頂き紹介しています。

生活の中で見つける算数

古山です。

学校の算数は、硬すぎるし、おいしくない。
もっと、親しみやすく美しいものにできるのに、と思っています。

アロマスプーンのMLとホームページを借りて、生活の中での発見と工夫である
ような算数を作り出そうと思っています。皆様のご協力をいただければありがた
いです。

長年私塾をやっていまして、子どもたちがどのように落ちこぼれるか、目の当り
にしてきました。子どもたちのせいではないです。
学校の算数は、次々と飛ばなければならないハードルのようなものとして構成さ
れています。最近の教科書は、きれいな絵がたくさんあって、見た目はいいです。
でも、本体は石でできています。

親が子に教えると親子げんかになりやすいのですが、そのときは、算数を教えて
いることが多い。

これは、学校で教える算数の体系のほうに原因があります。算数を、規則とその
実行に要約しているためです。「なぜ、どうして」を子どもに伝えるのが、非常
に難しいのです。

「くもん」とか「らくだ」とか、学校外の算数の体系もあります。それぞれに工
夫があり、お金をとって経営が成り立つだけのことはあります。でも、もとの体
系は、学校の算数です。根は同じ。

同じようなのがベネッセが送ってくる算数教材。けっきょく、反復練習のやらせ
方の味付けを工夫しているだけ。せっかくお金を払ったのにね。

マンガも、ロクなのがない。いちばんマンガにしなければいけないところが、か
み砕いてない。数式がいきなり出てきて、博士が現れて説明してる。
(先日紹介した「おばけ学園」は、出色のできばえです。大事なところをマンガ
にしている)
どういう新しい体系を作りたいかというと、算数をやるというのは、次のような
ことをすることだとして、子どもといっしょにやっていくのです。

〇 数える

〇 まとまりを作って数える

〇 長さをはかる。

〇 重さをはかる。

〇 水の量をはかる

〇 みんなで同じにわける

〇 時間をはかる

〇 面積をはかる

〇 体積をはかる

〇 はんぱな量をあらわす(小数、分数)

〇 速さをあらわす

〇 平均を知る
いずれも、生活の中にあって、私たちが使いこなしているものです。
何気なく使っているものが、じつは人類の知恵の結晶であることがわかります。
それを、子どもと一緒に見つけ、使いこなし、伝えあう。あるいは遊びのタネに
していくことができます。

もちろん、学校の教科書でも、くもんでも、ちゃかちゃかとこなす子どもたちは
います。それはそれで、けっこうなことです。でも、こういう生活算数のほうが、
おもしろいし、深いところで身に着きます。

学校の算数は、筆算が的確にできるようにすることに、膨大なエネルギーを費や
してしまいます。でも、かえって落ちこぼれをたくさん作っています。
家庭でやる算数は、意味さえわかったら、あとは電卓を使ってしまえばよい。筆
算はオプションです。

それぞれの詳しいこと、まとめていきます。あまりダラダラやってもいいものが
出来ないので、年内くらいには、大筋は作ってしまおうと思っています。