huruyama blog

学びや子育てやホームスクールなどなど 古山明男さんのコラムが大好きなので ご本人の許可を頂き紹介しています。

教育

子どもは物語を生きている

子どもの精神は白紙である。そこに書き込んでいくのが教育である。 現在の基本的な教育観はそのようなものです。 これは間違いです。子どもを観察すれば容易にわかることです。子どもの精神は白紙ではありません。いつも何かが沸き起こり、流れ出しているの…

学校教育とタイプが違う子供たち

古山です。 小学校の低学年で、学校教育とまったくタイプが違う、無理させようもない、どうにもならない、という子どもたちがいます。こういう子どもたちは、教育を特別にあつらえてあげなければいけない子どもたちなのです。 シュタイナーが、こんなことを…

ジョン・ホルト

古山です アメリカに、ジョン・ホルト(1923~1985)という人がいました。「ホームスクール」という言葉を作った教育運動家です。 ホルトは、「よい」と言われる私立小学校の先生をしていました。そこで彼が見たことは、教室の中で子どもたちがいかに愚かに…

先生の戦略 認められることの飢餓状態

古山です 学校は、かなり無理なことをやろうとしている。だから、子どもたちに無理させるための、いろんな戦略が発達している。それが、大きな弊害をもたらしている。そのように思っています。 現在の文科省指導要領に基づく体系は、教育学的な深い裏付けが…

決められたことを学ぶのではなく

現代社会で自由に生きるための力は、決められたことを多量に学び蓄積することなのでしょうか。 明らかに違います。 小中高の学校が教えていることは、さまざま学問の基礎的な知識です。それは、子供たちが自由に生きるための不可欠な知識・技能である、と正…

やる自分とやらされる自分

古山です。 現在の学校教育の最大の問題点は、人間を「やらせる自分」と「やらさせる自分」に分裂させてしまうことだと思います。これは、いつも葛藤を抱えた状態で生きることです。 この分裂をかかえていると、「プレッシャーがかからないとやらない」、「…

公共学校にしみついた固定観念

日本の公立小中学校にしみついた、固定観念があります。 宿題、出席、家庭学習 です。 どれも、なにがなんでも子どもに刷り込もうとするのです。 宿題にどれだけの意味があるのでしょうか。学校を一歩出たら、子どもは別な気分になっています。そこからは、…

義務教育について

古山です。 「子どもが学校にいく義務は、憲法で決まっている」そう信じている人は多いです。これは、間違いです。 憲法は、保護者に「教育を受けさせる義務」があると言っているだけなのです。 だから、子どもに学校が合わなかったら、保護者が自分で教育を…

暖かさ

古山です。 けさ目を覚まして、きょうの予定を思い出していました。 あれがある、これもある、と考えていたら、なんか心が機械みたいになってきて、ゴトゴト動くだけになっていく。あ、あ、ここに入ると、自分を命令して動かすだけになってしまう。 それで、…

なんのための教育

古山です。 人間は、日常生活の中で、幸福に生きられます。それは、決して無為でぼんやりと暮らすということではありません。活動的に生き生きと暮らせます。 自分を見ていても、いろんな方を見ていても、そうなんだもの。 私は、子どものための教材作りが好…

英語学習について

ホームエデュケーションでも、英語を無理なく教えることができたら、それに越したことはないと思います。 一つでも外国語を知っていると、言葉のおもしろさが広がります。表現の違い、構造の違いなどを知ることから、柔軟さと寛容さを(期待してやるものでは…

子どもの論理性

アメリカの公立小学校での、論理力のつけかたを紹介しているブログを読みました。いつ、どこで、誰がの5W1Hや、文章構造の理解を小学校のはじめから教えているそうです。 学校で、このような授業を受けないと論理力がつかない、と信じている人は多いと思い…

どうして学校に行かなければいけないの?

古山です。 信濃毎日新聞という地方新聞にコラムを寄稿しています。きょう掲載の記事を、こちらのMLにも出します。どうして学校に行かなければいけないの? ほんとうにそんなにいい所なの?この問いをずっと持っていました。小学校1年生になったときから、…

遊びの中に宝がある(2)

古山です。 シュタイナー教育の授業をいくつか見せてもらったことがあります。そのときの私の感想。「子どもの発達を大事にするということは、遊び感覚を大事にすることなんだ」 見せてもらった算数の授業では、みんなで森の中に散歩に行くんだ、と数を数え…

梅が咲いています

古山です。 みなさま、いかがお過ごしですか。 千葉公園のいつもの場所を通りかかったら、紅梅が咲いていました。そうかあ、春だ。そんな季節ですねえ。 節分も過ぎましたが、来年の節分は、ボランティアのお兄さんを見つけて、子どもたちと豆を投げる、なん…

テスト対策ではダメ

古山です。 アメリカで2002年に「落ちこぼれゼロ法」(No child left behind)という法律ができて、読み書き、数学などのカリキュラムを学力テストで測定し、その点数に応じて、学校に報奨金を出したり、改善命令を出すようになりました。学校では、テスト対策…

映画「みんなの学校」

「みんなの学校」という映画を見ました。大阪のある小学校が、特別支援学級でなく普通学級に障害児や問題児を受け入れて、みんなを伸ばしていくというドキュメンタリーです。 いい映画でした。演技無しの、実際の先生や生徒の気持ちがたくさん出てきます。撮…

音楽のようなもの

目を覚ますと、日曜の朝でした。 窓を開けると、朝日を受ける家々と木々がありました。すべては静かで美しかった。それがみんな、感覚の中に流れ込んできた。思わず外にでたくなって、軽い散歩。 鳥の声が澄んで聞こえる。世界全体が、音楽のようなものにひ…

無題

「三つ子の魂、百までも」と言って、脅してでも罰してでも、しつけなければいけないと信じている人たちがいます。 まちがいだと思います。後年、子どもの自由を奪います。 脅したり罰したりする必要はないんです。子どものほうから、合わせてくるものです。 …

面白がりの燃料補給

ホームスクールは、どんなやり方をしてもいいのですが、自宅で親が教師になって教えきるようなタイプは、ふつうはできっこないです。 子どもはいろんなものを面白がります、やりたがります。それとダンスを踊りながら、楽しく日々を送ってしまう、というのが…

どうして学校に行かなければいけないの?

古山です。 信濃毎日新聞という地方新聞にコラムを寄稿しています。きょう掲載の記事を、こちらのMLにも出します。 どうして学校に行かなければいけないの? ほんとうにそんなにいい所なの?この問いをずっと持っていました。小学校1年生になったときから、…

文学の勉強

古山です。 Uさんのお嬢さん(中1年齢)から、文学の勉強方法を尋ねられました。思うところをお答えしました。 それは、誰にでも当てはまることなので、いささか加筆したものをMLにも紹介します。 > 文学はどういうことをするのか、文学を自分で勉強してい…

無題

子どもが自分からいろんなことを学ぶようにするのに、これが一番大事なことだ、と私が考えることがあります。 それは、子どもといっしょにいるときに、 「あれ、きれいだねえ」「これ、おもしろいよ」「これ、すごいね」というような感じたら、それを口に出…

結果求めず自由な時間を

知識を伝えては、マルやバツや点数をつけている教育は、卑小だと思います。どんな知識にもそれ自体の生命があり、子どもの中で熟成していくものです。 中学生の息子を持つあるお母さんが教えてくれたことです。その子が寝る前に布団の中でこう言いました。 …

いじる おもしろがる

昨日、17歳の男の子と遊んでいました。彼は、中学を不登校で過ごしました。ようやく、外に出る恐怖が薄らいだところにいます。 彼がやりたがることをサポートします。お勉強も少し教えます、といって隔週で授業めいたことをしています。 授業と言ってもい…

子ども時代とは、輝きを追うこと

子どもを、与えられた課題をこなす生活に追い込むのは、自然の条理に反しているなあ、と感じます。 子どもには、いつも輝くものが目の前に現れてきます。それを追いかけているだけで、子どもは身体も精神も成長していきます。 ボールをうまくさばけるように…

元気になるとき

子どもが、なにかのかげんで、溌剌としてきて、いい表情でなにかやっている。 そんなことがありますよね。 自分がそういうことになって、 ああ、本人の立場からするとこういうことなんだ、 っていうことがありました。 忘れないうちに書いておこう。 先日、…

競争は教育に適しているか

なぜ、こんなに教育問題がおこるのか? 脅し、辱め、褒美で釣って子供に教え込もうとするから。そして、競争させるから。 セールスの世界では、競争は当たり前だ。セールスマンの個人成績が張り出される。優秀者には報奨金が出される。成績の上がらない者は、…